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EOS 5D Mark II とフィルムカメラ

デジタルカメラはフィルムカメラと違って、お作法が無く
便利である。でもなんだか、フィルムカメラで撮った写真と違うと思いませんか?
でもなぜなんでしょう?

まずは、コンパクトデジタルカメラの場合は、撮像素子の大きさが一番の違いです。
撮像素子がフィルムに比べて小さいため、相対的に焦点距離が短くなり、
パンフォーカスに近い状態となってしまうためです。
ピントが合っている部分と、合っていない部分の差が僅かになってしまいます。
なんだか、写ルンですで撮影したみたいになるわけですね。

さて、デジタル一眼レフはどうでしょう?
これも、一般的には、APS-Cサイズ採用のため、35mm 換算で同じ焦点距離で撮影しても
被写界深度が深くなってしまいます。
同じ画角の 50mm でもなんだか違うのです。

そこで、撮像素子フルサイズのデジタルカメラはどうでしょう?
被写界深度は、フィルムとまったく同じ(ニコンは、FXなので微妙に違う)。
でも、なんだか違う。
なぜでしょう?
デジタルカメラには、一番の問題がありまして、
撮像素子で受け止めた電気信号が極めて微弱だからです。
エレキギターに例えてみることにしましょう。

かすかにしか聞こえない弦の音を、
ピックアップで拾って電気信号に変えます。
その電気信号をアンプに通します。
アンプは、ピックアップで拾った電気信号を強力に増幅させます。
やっとここで音になる訳ですね。もちろんもっと増幅させれば、音は歪みます。

音楽の場合は、歪ませることによってより基音に対して豊かな倍音が得られるので、
心地よいご機嫌サウンドになります。
(エレキギターは厳密にはアンプに繋がなくても音程は認識出来ますが)

デジタルカメラの場合は、撮像素子で受けた微弱な電気信号をアンプで増幅させています。
アンプで増幅した映像信号には、ノイズや正確な色にならなかったものが多数現れます。
そこで、キヤノンで云えば、DiG!Cエンジンの登場です。
必死になってノイズが消し捲くり、色に変換していきます。
キヤノンの色がキレイと云われるのは、人間の脳がキレイと思う色に、
DiG!Cが勝手に書き換えてしまうからなのです。

実際の色とは、まったく違っていても、心地良い色に変換されているので、
誰が見てもキレイと思ってしまうのが、キヤノンの恐ろしいところなんですよね。
でも、映像エンジンが一瞬にして現像した写真を観るとなんだか不自然ではありませんか?

よく観ると、ボケがボケていなくて、ボケがくっきりしてしまうんですよね。
妙に、鮮やかなボケに違和感を感じてしまうのです。

と云うことは、フィルムのほうがキレイ?ってことになるの?
でも、そんな単純ではありません。

リバーサルのプロビア100F は、3000万画素あると云われていますが、
EOS 5D Mark II とピンポイントで解像度比較するとなぜか、
画素数の少ない2110万画素のMark II の方が上です。
解像度を表現するには、この上無い出来です。


でも、銀塩写真にするどうでしょう。
フィルムの場合は写真にすると水を得た魚のように、解像度が高く感じます。
これは、碁盤の目のようにキッチリ粒子が配置されていないところにあります。
しかも、粒子と粒子の隙間もあります。
本来無いところに情報があるということは、アナログの世界にはあるが
デジタルの世界にはありません。
厚みや温かさを考慮すると、プロビア100F は3億画素とも云われる所以です。

しかもフィルムには、ノイズがあります。
デジタルカメラのノイズは悪とされ、徹底的に除去する方向性であります。
フィルムのノイズは、善であり、
あたかも音楽で云う倍音の成分のように響いてくれます。

ここが大きな違いなんですよね。
解像度は、デジタルカメラに軍配があがりますが、
写真の質は、いつまでたってもフィルムに勝てない事情があるのです。


よく似ているけど、
デジタルカメラとフィルムカメラはまったく違っていて
異質なものと考えると、良いようです。
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by fantasysky | 2009-11-26 21:50 | photo of life